今日はこちらに遊びに来ていた先輩が帰国する日。
ゆうべは採取して冷蔵保存していた血清をIATA基準にのっとって3重包装(http://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/packing.html)したものと、記入済みの書類を先輩に託してきた。

梱包するために久々に冷蔵庫から出した血清は、一瞬微妙に固まっていて、思いっきり容器を振らないと中の液体が揺れるのが確認できなかった。この時点でちょっと不安。そしてさらに不安を増大させたのは、血清採取時には見られなかった沈殿物・・・。底にはごく微量の血と思われる赤いもの、それから血清を振ったときにはなんか白いモヤモヤしたものが浮遊・・・。血清って保存してたらこんなになるものなのだろうか。経験がないから比べられる対象がなくて、この点に関しては不明。だから余計不安。もしかしたら、不純物が混入していたのかもしれないし。で、もしそうだとすると、検査に影響を及ぼすんじゃないか・・・。頭をよぎるのはネガティブなことばかり。でも、仕方がない。もう今更血清を採りにいくことはできないから、そのまま梱包。気分はもう「ダメもとで・・・」といった感じにまで低下。
そもそも、こっちの病院で血清採取時に言われたこととRIASから聞いていた血清保存方法にはだいぶ差がある。もしかして、日本で作られるような血清とこの病院で作ることのできる血清では純度が違ったりするのか?そのために保存方法も違う??そうだとすると・・・、RIASからの話のほうを信じて、中国のお医者さんの話を無視したことが沈殿物発生のおおもとの原因だったり?!
こっちの病院では「絶対冷蔵庫の野菜室で保存するように。そうすれば1週間保存できる」ということだった。でも、RIASからは、血清は成分が安定しているから、常温で2週間、冷蔵保存で3-4ヶ月、冷凍保存だと1年くらいは検査できる状態が保てると教えてもらっていた。だから、血清を病院から持ち帰るときも車で10分くらいの距離だし、普通に持って帰ろうとしたら、病院のお医者さんからは「絶対冷やしながら持って帰れ」と言われ、病院の隣のアイスクリームを売ってる店で氷を買うようにアドバイスされた。でも、実際その店には氷がなく・・・。学生がお店のおばちゃんに事情を話してくれると、おばちゃんは「前にも同じことをしたことがあるから、どんな風にすればいいのかわかるわ」と、アイスキャンディーを2本取り出し、その間に血清を挟んで、それをまた新聞で包んで、というふうにすごく手際よくこの作業をこなしてくれた。で、無事にそれを持ち帰って以来、血清はずっと冷蔵庫の中にあったわけだ。

いろんな不安が頭をよぎる中、何度も手順を確認しながら梱包作業終了。血清自体が1ml以下とごく少量なため、時間がかかった割りに、包装してもすごくコンパクトに収まった。むしろ、書類を入れた封筒のほうが大きかったほど。今更だけど、採取した血清がどんなものだったのか、梱包済みの形がどんなになったかのか、とか写真撮っとけばよかった。こんな機会、そうそうあるものでもないし、今後誰かの何かの役にも立つかもしれないし。まぁ、でも今回は残念ながら・・・。

血清に関しては今までで一番苦労したけど、今頃無事に日本かな。先輩はスーツケースに入れて持ち帰ってくれたらしいので、たぶん何も問題はなかったはず。(手荷物でも問題はなかったはずだけど。)あとは日本でRIAS宛に郵送してもらうのみ。

検査に無事パスできますように!