今日私が怒った、というか、苦言を言った理由。それは学生たちの内職。3年生と一部4年生は今、12月2日の日本語能力試験に向けて必死。試験が近づいてきたこともあって、平気で授業中に参考書や問題集を開いて、人の話はそっちのけ。基本的に中国人って、クラスメートが発表や意見を言っているときには「自分には関係ない」的な態度をとって、あまり熱心に聞こうとしない。日本と全然違う。少なくとも、私が教育を受けた時代とは。私は小学校のときに「人が話をするときはその人のほうに体を向けて、もしくはその人を向いて聞く!」ということを教えられて、個人的にはそれが身についていると思っている。でも、こっちの学生はそれができない・・・。だから、学生たちがスピーチなり意見を言うときなどは、まず他の学生たちに注意を促すところから始めなければならない。「はい、聞こえませんから静かにしてくださいねー」「後で(私がスピーチの内容についてみなさんに)質問しますから、ちゃんと聞いてくださいねー」とか。
何度か学生たちにもこのことについて話したことはあるけど、やっぱり今までそういう習慣がないからか、クラスメートが話しているときには「我関せず」という態度で隣の人とおしゃべりしたり、真剣に聞こうとしない。以前、帰り道に学生とこのことについて話したことがあったが、朝鮮族の学生はやはり初・中等教育で日本と同じようなことを教えられているらしく、周りの中国人学生の態度にはギモンを感じるとか。でも、中国人学生いわく、「私たちはそういうことを学校で教えられたことはありません。」でも、慣れてないのは仕方ないとしても、聞こうとする努力、してる?私が毎回言ってる言葉、聞いてる?日本の習慣を無理強いする気はないけど、せっかく日本語を勉強してるなら、言語だけじゃなく、その周辺にあるものにも目を配ってほしい。「将来日本の会社に入りたい」とか言ってるなら、言うまでもなく。
話がずれたけど、毎週授業の初めに3人ずつスピーチさせている3年生。試験が近づいてくるにつれて、学生の内職率は高くなるし、スピーチする学生も原稿を準備するのがめんどくさいからだろう、「みなさんは心も体も疲れていると思いますから、ゲームをしましょう」と、ゲームをして、それで終わりなんて発表も出てきた。ゲームもおもしろくていいと思う。だけど、してみてその後の感想など何にも言わないで終わりって甘えすぎ。能力試験の勉強で大変なのは十分承知。だからこそ、今学期の授業では前半、リスニングや読解問題もやった。だけど、それですら内職してる子たちいるじゃない。だから、能力試験とは少し離れたことをやったとしても、結局机の上には参考書や問題集。こっちの指示をちゃんと聞いて理解してるの、どれくらいよ?
授業終了20分前。先週、先々週授業でやった内容を踏まえて「久しぶりに会話を作ってもらいます」と言うと、「えー!」の嵐。「能力試験の後でもいいですか」とか言い出す子まで・・・。授業と自分の勉強の混同もいいとこ。「能力試験の勉強は授業の外でもできるでしょう」と言うと、「でも時間がありません」だとか。授業と自分の勉強とのけじめ、区別をつけるように言うと、あちこちから中国語でブツブツ。だいたいのことは予想はできるけど、ちゃんと中国語わかってたらキレたかもな。いい加減にしろって。勉強って、放課後や夜にもできること。ほんとうにやろう、って言う意志があれば、だけど。ロールカードの内容を説明し終わったのが、授業終わりの15分前。「じゃ、始めてください」と開始を告げても、一向に始めようとする雰囲気がない学生たち。「でももう時間がありません」と言い出す子がいたのにはあきれたけど。何でもかんでも「時間がない」で片付けるな、と。時間がないから時間を大切にしなきゃいけないんじゃないの?「時間がないなら今やらなきゃいけないでしょう」と言うと、少しずつ相談し始める学生たち。ほんと、この甘えは日本人の授業だからナメられてるのか、それとも1人っ子政策の弊害なのか。
学生たちを惹きつけられるような授業ができてないってのは、自分の授業の方法にも責任はあると思う。学生が楽しいって思えることをやれば、内職なんてないと思うから。だけど、それがまだ完全にできない今、学生たちにも少し授業態度について考えてもらえればと思う・・・。この授業が今必要ないなら、出席してもらわなくてけっこう。そっちのほうがこっちもイライラしながら授業しなくていいし、学生も授業/自分の勉強に集中できるはずだから、効率がいいはず。
今週はまだあと2クラスも3年生の授業がある。2つとも金曜日。しかも、3年生は大体どのクラスも同じような状況。また今日と同じこと言わなきゃいけないのかな・・・。超憂鬱。でもって、来週同じクラスで状況が変わってなければ、本気でキレるかも。それも・・・憂鬱。