視聴覚教材を使う

3年生でDVDを使った授業。この2年間で、DVDを使ってちゃんとした授業をするのはこれが初めてなので、ちょっと緊張する。
教材は買い漁った日本のDVDの中で、一番使えそうだと思った『明日の記憶』。

授業前の休み時間にテレビや必要機材を用意していると、やっぱり学生は「今日はいつもの授業とは違う」とわかるもの。そんなソワソワしている学生たちに、今日はDVDを見ることを告げると、もう大興奮。普段教卓の前には座らない子達が、教卓上のテレビのまん前に陣取って、準備をしている段階からじっと待機している。この喜びよう、普段の授業とは大違いだ。映画見ながらやってもらう課題もあること、説明しても上の空っていう感じ。

そして、いざ課題の説明をしてDVDを再生し始めると学生たちは真剣。普段受身で、授業内容がどこまで理解できているのか不安を感じさせるような男の子の学生たちも、一応見てくれている。でも、普段内職ばかりしている学生、会話を作れって指示しても、その指示を無視する学生は、やっぱりDVD見せても、あまり顔は上がってなかった。一応チラチラ程度に顔を上げているのはわかったけど、こっちの様子をうかがっている感じ。もう、ほんと、まったくやる気がないんだなぁ、私の授業・・・。

予定ではキリのいいところまで見せてから休み時間にしようと思っていたけど、休み時間を告げるチャイムが鳴ると、トイレに行きたいという学生が何人かいたため、結局DVDを一旦止めて休み時間に。休み時間、近くにいた学生に内容が理解できるかどうか聞くと、大体はわかるとのこと。よかった・・・。日本語字幕をつけて見せているものの、会社内でのシーンもけっこう多く、会話も早いし、ついてこれてなかったらどうしようと、内心ヒヤヒヤ。だから、ちょっと安心した。確かに、ところどころ学生も笑ったりしているところがあったし、話の流れを押さえるヒントにもなるようなタスクを与えていたこともあって、話の展開はわかりやすかったようだ。
この映画は2時間ちょっとと少し長いため、映画を見ながらのタスクもあるし、今週と来週と2回に分けて見せるつもりだった。今日の範囲を全部見終わったためDVDを停止させると、学生たちがざわつく。DVDを見始める前にも同じこと言ったのに・・・。しかも、やっぱり映画見ながらのタスク、聞いてない子がけっこういて、「え、課題、今するの?」って感じでびっくりしていたし・・・。ちょっとー、私、3回ぐらい言ったよ?
おまけに、今日の分のDVD見終わったところで、学生たちが「来週は論文習慣で授業がないですから、今見ましょう」とか言い出す始末・・・。来週休みなの、どうしてDVD見る前に言ってくれないの!!とりあえず今週全部見ることはできないから、再来週までお預けになる。来週私の授業だけ授業をすることにして、その代わり、再来週私の授業を休みにするのはどうか、という提案をしてみたが、学生たちいわく、「来週は全部の授業がありません」。もう、絶対、1週間授業がなくても、論文なんか書かないくせに!

あーあ。再来週、絶対映画の展開とかあいまいになってるだろうな・・・。もうー、最初に言ってくれれば、今日ほかのことして、再来週からこの授業始められたのにー!なんか、ちょっといろいろ狂ってくるなぁ。

学生たちが課題をやっている間に、私はDVDプレーヤーとテレビの片付け。課題が早く終わった学生が手伝ってくれて、テレビをオフィスに返しに行ってくれたのはよかったけど、延長コードとか付属品を返しに私がオフィスに行っている間に、学生が10人くらい消えていて・・・。おいおい、誰が帰っていいって言った?! ちょっと腹が立ったけど、でも、学生についてオフィスに行っていた私も悪いし、仕方がなかったのかなぁ、とも。ちょっと反省。
でも・・・大学生が、しかも3年生がそんな小学生じみた行動しなくても・・・。まぁ、消えた学生たちは、一応課題を出して帰ってはいたけど、たぶん私と顔を合わせたら、課題の出来に「ダメ出しされるかも」って思って、あの私のいなかった数分を狙って、帰っていったんじゃないかなぁとも思う。このダメ出しはしっかり再来週させてもらいます!だって、あまりにもテキトーに課題をやっている子もいたし。

まぁ、今週あと2クラス3年生があるから、とりあえず、課題を全部回収するまでは私は教室を離れないようにしとこう。一応、教訓。