ミミの手術(1)

現在、試験期間。「ミミを病院に連れて行くときは、私たちも一緒に行きたいですから、言ってください」と学生に言われてはいたけど、学生たちは毎日忙しくしているし、いつもお世話になってばかりなので、今回は久々に1人で病院に行くことに。学生の試験が終わるのを待つと、ミミがまた絶対発情するし・・・。とりあえず、手術の予約だけは前日に学生にしてもらって、朝出発。いつもどおり、ミミをバックパックに入れて、バスに揺られること30分。

病院に着くと、学生が予約してくれていたので、スムーズに手続きが進む。ただ、たぶん手術中の事故に関する誓約書っぽいものにサインするとき、しきりにお医者さんが何かを説明してくるものの、まったく意味がわからないため、電話で学生に通訳をお願いする。すると、麻酔が2種類あって、どっちにするかという話をしているということだった。中国製の麻酔だとタダで、フランスから輸入したものだと、105元だとか。何か違いがあるのか、特にないなら、別に中国のでもかまわない、ということを話してもらうと、お医者さんと話した学生いわく、中国の麻酔は過去に3匹、その麻酔で死んでしまったペットがいたとか。それが中国全土、もしくはこの省でそういう症例があったのか、この病院だけで、ということなのかはわからなかったけど(まぁ、たぶん後者だろうな。中国全土って、広すぎるし・・・)、さすがにミミを死の危険に遭わせるわけにもいかないし、フランス製の方を使うということで即決。

そして、麻酔を注射するために台の上にミミを置くも、ミミは大興奮。病院にはもう何度も来てるし、だんだん嫌な場所、ってのがわかってきたんだろうな。鼻息も荒いし、暴れるのを防ぐために入れていた洗濯ネットの中で、必死にもがく。かわいそうだけど、仕方がない・・・。麻酔を1本。少しずつ興奮度がやわらいできたかな、と思うところで、もう1本。麻酔はすぐ効いたようだけど、全身麻酔ではないようで、ミミの意識ははっきりしているよう。もしかしたら、もうろうとはしているのかもしれないけど、目はしっかり開いているし、首を左右にあっちこっち動かすことは出来ていた。それから、3本目、何か種類の違う注射をして、ミミはすぐに手術室があるらしい別の建物に運ばれていった。

時計を見ると12時40分。どれくらいかかるのか、手術が無事に行われるか、急に心配になって、手術前は「手術中の待ち時間は街をちょっとブラブラしてようか」なんて考えていたものの、そんなことできる感じではなくなって・・・。なんか、ほんと、私ってミミのお母さんだなぁ、と実感した瞬間だった。